16. 付録:拡張スライドパッドを利用する場合のフロー図

拡張スライドパッドには機器の状態を示すインジケータなどが搭載されていないため、アクティブであるかどうかや電池残量が減少しているか、CTR 本体と接続されているかどうかなどを外部から視認することができません。そのため、ユーザーにストレスなく拡張スライドパッドを使っていただくためには、拡張スライドパッドの検出や接続、再検出のフローに工夫が必要となります。

補足:

SNAKE では C スティック、ZL ボタン、ZR ボタンが本体に搭載されているため、拡張スライドパッドが常に接続されている状態とみなされます。また、電池残量が減少している状態にはなりません。

そのため、アプリケーションが動作する本体が SNAKE であることを確認した上であれば、本章で示す利用フローの一部を省略することができます。

本章では、その一例として、弊社の推奨する利用フローをいくつか紹介しますので、実装時の参考にしてください。なお、フロー内で背景色が黄色になっている処理は表示するメッセージの例です。

ユーザーに表示するメッセージに「拡張スライドパッド」と表記するか、「C スティック」と表記するかは以下を参考にしてください。

  • 「拡張スライドパッド」と表記
    • CTR アプリケーション
    • SNAKE 対応タイトルで、CTR では拡張スライドパッドを、SNAKE では C スティックを使用する場合
  • 「C スティック」と表記
    • SNAKE 専用タイトル
    • SNAKE 対応タイトルで、CTR では拡張スライドパッドを使用せず、SNAKE では C スティックのみを使用する場合

16.1. 初回起動時のフロー

ユーザーが拡張スライドパッドを使用しているかどうかをセーブデータに持たせる場合は、初回起動時に以下のようなフローでユーザーに確認することを推奨します。

図 16-1. 初回起動時のフロー

起動 セーブ選択画面(セーブデータなし) セーブファイルを選択する 拡張スライドパッドを使用しますか? OPTION設定の拡張スライドパッド設定をONにする セーブデータ作成 通常起動時フローの拡張スライドパッド検出処理へ OPTION設定の拡張スライドパッド設定をOFFにする YES NO

16.2. 通常起動時のフロー

16.1. 初回起動時のフロー」と同じく、セーブデータに拡張スライドパッドの使用しているかどうかの情報を持たせている場合は、通常起動時に以下のようなフローでユーザーに確認することを推奨します。

なお、SNAKE では対応が不要なフローの範囲は図中に赤点線枠、薄赤背景で示されています。

図 16-2. 通常起動時のフロー

拡張スライドパッド検出処理 起動 検出できた? YES NO 拡張スライドパッドを使用しますか? 拡張スライドパッドの接続を確認しています。スタンバイ状態になっている場合はZRボタンかZLボタンを押してください。 検出できた?(タイマー15秒) 拡張スライドパッドが認識できません。正しく接続されていないか、電池が切れている可能性があります。拡張スライドパッドの使用・不使用および再接続は OPTIONS から変更可能です。 電池残量が少ない? 拡張スライドパッドの電池残量が少なくなっています。電池を交換してください。拡張スライドパッドの使用・不使用は OPTIONS から変更可能です。 キャンセルボタンを押した 拡張スライドパッドが接続されている? 拡張スライドパッドが取り外されました。拡張スライドパッドの使用・不使用および再接続は OPTIONS から変更可能です。 セーブデータ選択 ゲーム内の各シーンへ OPTION設定の拡張スライドパッド設定がON? 拡張スライドパッド設定がON? 拡張スライドパッドを認識しました。拡張スライドパッド設定をONにします。 OPTION設定の拡張スライドパッド設定をONにする SNAKEでは不要

16.3. 拡張スライドパッド検出時のフロー

補足:

SNAKE では以下のフローを考慮する必要はありません。

起動後の初めての検出である場合を除き、拡張スライドパッドの検出時には以下のようなフローを推奨します。下図は、メインスレッドとは別のスレッドから自動で検出する場合を想定しています。明示的に検出する、または接続のオプションを設ける場合は「16.4. 検出オプションのフロー」を参照してください。

図 16-3. 拡張スライドパッド検出フロー

YES NO 拡張スライドパッド検出 拡張スライドパッド検出ループ ウェイト(1秒) 拡張スライドパッド検出処理 拡張スライドパッドが検出された? 拡張スライドパッド検出終了

16.4. 検出オプションのフロー

オプション画面などに再接続フローへの遷移機能を用意している場合、拡張スライドパッドを使用しているときのフローは以下のようにすることを推奨します。

16.4.1. 拡張スライドパッドを使用するモードへ遷移する機能

拡張スライドパッドを使用する、または有効にするモードへ遷移するオプションを設ける場合は、以下のようなフローを推奨します。

図 16-4. 拡張スライドパッド有効設定フロー

オプション画面 拡張スライドパッド設定をONにする(ユーザー操作) 拡張スライドパッド設定がONにされました。接続を確認しますか? 拡張スライドパッドの接続を確認しています。スタンバイ状態になっている場合はZRボタンかZLボタンを押してください。 接続できませんでした。拡張スライドパッドが正しく接続されているか、電池残量が十分か確認してください。 検出できた?(タイマー15秒) YES NO オプション画面 キャンセルボタン押した 接続が確認できました。

補足:

SNAKE ではサンプリングを開始した時点で必ず接続状態になっていますので、以下のフローは不要になります。

単に拡張スライドパッドと接続するオプションを設ける場合は、以下のようなフローを推奨します。

図 16-5. 拡張スライドパッド接続フロー

オプション画面 「拡張スライドパッドを接続する」を選択する(ユーザー操作) 拡張スライドパッドの接続を確認しています。スタンバイ状態になっている場合はZRボタンかZLボタンを押してください。 接続できませんでした。拡張スライドパッドが正しく接続されているか、電池残量が十分か確認してください。 検出できた?(タイマー15秒) YES NO オプション画面 キャンセルボタン押した 接続が確認できました。

16.4.2. 拡張スライドパッド切断時のフロー

接続されている拡張スライドパッドとの接続を切断するオプションを設ける場合は、以下のようなフローを推奨します。

図 16-6. 拡張スライドパッド切断フロー

CTR SNAKE オプション画面 拡張スライドパッド設定をOFFにする(ユーザー操作) 拡張スライドパッドを利用している? 拡張スライドパッドを切断 NO YES 拡張スライドパッドとの接続を切断しました。 オプション画面 拡張スライドパッド設定をOFFにする(ユーザー操作) 拡張スライドパッドを利用している? NO YES 拡張スライドパッド設定をOFFにしました。 オプション画面

16.5. 通常の拡張スライドパッド使用時のフロー

補足:

SNAKE では以下のフローを考慮する必要はありません。

拡張スライドパッドを利用している最中のフローは、以下を推奨します。

下図では、メインスレッドに組み込む場合に、アプリケーションに拡張スライドパッドの検出オプションを設けているか、常時検出しているかで処理を分けています。左のフローは拡張スライドパッドを再検出するオプションを設けている場合、右のフローは拡張スライドパッドを常時検出している場合です。なお、メインスレッドとは別のスレッドで常時検出を行う場合は「図 16-3. 拡張スライドパッド検出フロー」を参照してください。

図 16-7. 通常使用時のフロー

拡張スライドパッド利用シーン 拡張スライドパッドがはずれた? メインループ ゲームの処理 拡張スライドパッドを利用している? 拡張スライドパッドが取り外されました。拡張スライドパッドの使用・不使用および再接続は OPTIONS から変更可能です。 拡張スライドパッドを検出した? 拡張スライドパッドの電池残量が少なくなっています。電池を交換してください。 ゲーム起動後にはじめて検出した? 電池残量が少ない? 拡張スライドパッドが接続されました。 拡張スライドパッドが切断された? 拡張スライドパッドが取り外されました。 YES NO