5.1. カメラの占有領域を決める
ゲームではカメラの配置場所に制限があり、配置可能な場所は決まっています。カメラはジオメトリオブジェクトと衝突しない位置に配置するのが望ましいです。動的立体視表現のカメラを使う場合、カメラはユーザーの動きを正確に再現するべきです。そのため静的な単一カメラであれば配置できるが最終的な両目のカメラは配置できない、というのは許容できません。プレイヤーの動きと一致しない挙動になってしまいます。
このような制約は、ベースカメラから両目のカメラを生成する前に考慮するべきです。衝突を避けるため、ジオメトリオブジェクトと衝突しない領域をカメラ用に確保する必要があります。
ユーザーが許容できるカメラ位置について説明します。カメラからニアクリップ面までのカメラ FOV の中にジオメトリオブジェクトがなにもない場合、カメラ位置は許容可能といえます。そうでなければレンダリングによる不自然な結果が見えてしまいます。
動的立体視表現のカメラの場合、さまざまなユーザー位置に対して、対応するカメラ位置が許容可能か確認する必要があります。対応するカメラ位置の領域は、カメラ面からニアクリップ面までの視錐体として定義可能です。側面は、カメラが到達可能な限界位置からウィンドウ端までをつないだ面になります。図 5-2 を参照してください。